桜吹雪~運命~
第2章
不思議な少年
彼と出会ったのは、その日から2日後のことだった。
今日もあたしは、ばぁちゃんの“働かざる者食うべからず”をモットーにしながら、食べるため働いていた。
最初はキツかった仕事だけど、だいぶ慣れてきた。
そして、現代に戻れたらもっと運動をしようと決めた。
元を辿れば、あたしが疲れていた理由は、あたしの運動不足。
部活なんてはいっていない、いわゆる帰宅部だし、授業の体育もテキトーにこなしているだけ。
そのため先生に「サボるなっ!」と叱られることも多い。
でもあたしは気にせず、ゆるゆるしていた。
でも、昔の人は機械なんてないからか、凄く元気に働いている。
ばぁちゃんもいくつだか知らないけど、あたしより体力あるのは確実だ。
紅葉さんも、ばぁちゃんと一緒にバリバリ、キャリアウーマンのように働いている。
あたしの方が若いのに…何だかショックだ。
「小町ィ」
「なぁにばぁちゃん」
「休んで来い」
それなのにあたしは、食い意地だけは人一倍で。
ばぁちゃんからの笹の葉に包まれたおにぎりを、今日ももらう。
行く場所は勿論、立派過ぎる桜の木の下。
毎日毎日、あたしは桜の木の下でお弁当を食べている。