桜吹雪~運命~
「いただきま~す」
あたしは女の子らしくない。
だって今も、大口開けておにぎりを食べる。
「ぬ?」
おにぎりを半分ほど食べたところで、気が付く。
向こう…山の方から、男の子が歩いてくるのを。
山の中には、例の三神村へ続く道がある。
あたしも、丁度山の麓(ふもと)辺りで倒れている所、ばぁちゃんに発見されたらしい。
男の子は、フラフラとこっちへ来る。
その目は…死んだ魚のように、生気を失っている。
…大丈夫かな?
あたしは、男の子が目の前を通り過ぎる所を見て近づく。
「どうしたの?」
「………」
男の子はフラリとあたしを見る。
…うわ、軽くホラーの目だよ…これは。
「………」
男の子はそのまま、目を閉じ、
バタンッ
その場に倒れてしまった。