桜吹雪~運命~
ルカとの思い出
夜中。
あたしはふと目を覚ました。
「んっ…?」
あたしは右を見た。
ばぁちゃんが、いびきをかきながら寝ている。
紅葉さんは夕ご飯を食べ終わり、帰ってしまった。
あたしは左を見た。
「あれ…?」
左に寝ていたはずの遠矢くんが、いない。
あたしはまだ開いていない瞼をこすりながら立ち上がる。
ばぁちゃんは爆睡しているので、起きなかった。
家中を見渡したけど、遠矢くんはいない。
あたしは家を出た。
向かった先は、桜の木の下。
何でかはわからないけど。
そこに行けば、会えると思ったんだ。
思った通り、遠矢くんは桜の木の下にいた。