桜吹雪~運命~
「剣持くん?」
何で、彼がここに?
もしかして、あたしを呼んだのは彼?
「来てくれるかどうか不安だったんだ。
良かった、来てくれて」
「あの手紙書いたの、剣持くん?」
「そう。
悪いね、なんか女々しくて」
「ううん、大丈夫。
ところで、あたしに何の用?」
女々しいとか男らしいとか関係ない。
何でルカの好きな人が、あたしを?
「好きなんだ」
「え?」
「俺、秋桜さんのこと、好きなんだ」
剣持くんが、
あたしのこと、好き―――?
「突然こんなこと言われて困るよな。
返事はまた、今度で良いから」
「待って!」
踵を返した剣持くんを引き止める。