桜吹雪~運命~






「剣持くんは…」

「ん?」

「剣持くんは…ルカのこと、どう思っているの?」

「俺?
…正直、1番嫌いだね」




え?

いつも優しくしてくれているとかルカ、言っていたのに?




「オドオドしているし、いつも秋桜さんにベッタリで。
正直、気味悪いから、関わりたくないって思っている。

今同じ委員会だけど、めっちゃ憂鬱。
早く終われーって、いつも思ってる。

秋桜さんは笹山さんの親友だから、あんまり悪くは言いたくないけど。
俺と同じ意見の人、クラスに大勢いるよ。
中には、笹山さんをいじめないかって話も出ているぐらいだし。

秋桜さんも、良い所で離れた方が良いよ。
秋桜さんも笹山さんと一緒にいじめられるかもしれないからね」




ルカの好きな人が…こんな人だったなんて。

しかも、剣持くんは、クラスの子がルカをいじめるって知っている。

それなのに…止めなかっただなんて……。





「俺、秋桜さんが好きだから…守りたいんだ」



綺麗な笑顔を見せながら、剣持くんは言うけれど。





…あたしはその頬を、思い切りぶっ叩いた。

ボカッ!と、良い音がする。




「剣持くん、アンタ最低。
ルカはあたしの友達だよ。
…ルカのこと、悪く言ったら許さないから」




そう言い放ち、あたしは教室へ戻って行った。








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