桜吹雪~運命~
次の日。
あたしはいつも朝早く来るルカに真実を伝えるため、いつもより早く家を出て、学校へ向かった。
「ルカッ!」
「あ、おはよう小町」
「おはよ!
あのね、ルカ―――」
話そうとしたところで、クラスの男子数人が来た。
「あ、竜介(りゅうすけ)の彼女じゃん」
「おめでとー!」
竜介は、剣持の下の名前。
…どういうこと?
剣持の彼女って……。
「昨日、偶然見ちゃったんだよなー。
竜介が秋桜に告っている所」
「秋桜も笑っていたしなー」
「カレカノだな!!」
男子たちの勝手な思い込みに、あたしは焦るばかり。
「…小町、どういうこと?」
ルカが立ちあがり、冷たい視線をあたしへ向ける。