桜吹雪~運命~
ルカは笑顔を浮かべたまま、あたしを見た。
「そうなんだァ…。
小町、剣持くんのこと、好きだったんだァ…。
じゃあ、何で私が剣持くんが好きだって言ったとき、何も言ってくれなかったのォ?
それってェ…裏切りだよねェ……ッ」
ルカの告白に、ザワザワし始める廊下。
剣持はただただ驚くばかり。
…そりゃ驚くよね。
自分の嫌いなルカが、剣持を好きだったんだから。
「違うよルカ!
あたし、剣持のことなんて好きじゃない!
むしろ、大ッ嫌い!!!!」
「アハハ、嘘つかないでよォ小町ィ。
剣持くんがァ、嘘つくとでも思っているのォ?」
「嘘ついているよ!
あたしのが真実だよ、ルカ!」
「…誰が…誰が…
誰が裏切り者の言うことなんて聞くもんですか!!」
ルカは廊下にある窓の鍵に手をかけ、ガラリと開けた。
「ルカッ!」
「…信じていたのに…小町のこと……ッ。
裏切り者…小町なんて…裏切り者よ……ッ!!」
ルカはそのまま、
窓から身を投げた。