桜吹雪~運命~
「お久しぶりです海鳴様」
「無視するな。何の用じゃ」
冷たい笑みを絶やさない王司さんと、鋭い瞳で見つめる海鳴さん。
2人の間には、見えない火花がある。
「…まさか、殺しに来たのか」
「それは違います。
用があるのは、そちらの…小町さんです」
「あたし?」
「小町、行くんじゃない」
ばぁちゃんに止められる。
紅葉さんも、何度も深く頷いている。
「…あたしに、何の用ですか」
「どうかご安心ください。梅子様、紅葉様。
小町さんには、少々お尋ねしたいことがあるのです」
「…何ですか」
「小町さん。
…あなたはわたくしに、嘘をつきましたね?」
嘘?
「何故、100代目三神王政様を匿っていないなどと嘘をついたのですか」
は?
どういうこと?