桜吹雪~運命~
まぁ王司さんなら、リーダーシップもありそうだから、取り締まることは出来るだろうけど。
「まぁ、あくまでわしの予想じゃ。
…ともかく、今は三神村には行けない」
「何で?」
「海鳴の連中が三神を警戒していての。
村人が村を出て行くことや、他の村民が来ることも許されていないんじゃ」
海鳴村の人たちによって、バリアが貼られているってこと?
どこかへ行くことも出来ない、誰か来ることも出来ない。
…三神家の勘違いによって。
「じゃから…出て行くことは不可能じゃ」
「そんな…」
当たり前だけど、海鳴村を出なくちゃ遠矢くんに会えない。
電話があったら、メールがあったら、手紙があったら…。
あたしは泣きだす。
ばぁちゃんはそれを静かに、見つめていた。
てか、こんな所で静かになんて出来ない。
遠矢くんに会いたい。
…もう誰にも止められない。