桜吹雪~運命~
じゃなくて!
「あたしの言う通りってどういうことですか?」
「そのままの意味。
確かにこのまま守るだけでは、村を維持することは出来ん。
守るだけでなく、たまには反撃も必要じゃ」
紅葉さん…。
「な、何言うんだよ紅葉ちゃん…」
紅葉ちゃん!?
…まぁ、あたしからしてみると“紅葉ちゃん”と言う年齢じゃないけど、海鳴さんから見れば同い年なんだよなァ……。
海鳴さんが“梅子ちゃん”や“紅葉ちゃん”と呼ぶのは当たり前なんだ。
「紅葉ちゃんは、三神家が憎んじゃろ?」
「…それは、今も思ってる。
でも、小町ちゃんをここで終わらせてしまったら、小町ちゃんは一生後悔すると思うんじゃ」
「…むぐぐ、確かにそうじゃな……」
「海鳴さんは小町ちゃんの命が危険だから引き止めたんじゃろ?
小町ちゃんのことなら心配するでねぇ。
自分と梅子が小町ちゃんのことは守っちゃる」
紅葉さんとばぁちゃんが?
「…まぁ、確かにおめーら2人なら小町ちゃんも安心じゃな」
ふっと笑った海鳴さんは、奥へと引っ込んだ。
そして、手に何かを持ち出てきた。