桜吹雪~運命~
☆☆☆
次の日。
あたしは風呂敷におにぎりをつめ、ばぁちゃん・紅葉さんと共に牛車へ乗り込んだ。
ちなみに馬を操るのはばぁちゃん。
馬と仲が良いからってことで決まった。
「気ィ付けなさい」
「ありがとうございました、海鳴さん」
「しかし驚きじゃァ。
まさか自ら三神家に行きたいと申すものがおるとはな」
「小町は怖いもの知らずじゃからな」
「ばぁちゃん…」
「ハハッ、頼もしいお姫さんじゃ。
さ、行って参れ」
「はいっ!」
カタコトと牛車が走り出す。
電車や車よりも揺れるけど、あたしは乗り物酔いはしないから。
「ところで、ばぁちゃんと紅葉さんって強いんですか?」
三神家を知らないあたしのために、とついてきてくれる。
強くなくちゃ、ついてこないだろう。
「当たり前じゃぁ。
わしはまだまだじゃが、梅子は強いでぇ」
そうなんだ。
ばぁちゃんの意外な特技見つけたり。