桜吹雪~運命~
辿り着いた先は、大きな門の前。
赤い両開きっぽい門の横には、大きな字で【三神】と書かれた木の表札がある。
ここが…三神家。
同じ村長の海鳴さんとは、天と地の差だ。
「てかこれ、どうやって開けるの?」
「どうやって開けるんじゃろうか?
梅子、知っておるか?」
「知らん」
誰も知らないのか…。
なら、行動あるのみだね。
あたしはスッと門に近づいた。
…そして。
「ドンドンドンドンッ!!」
思い切りその門を叩いた。
手が赤く腫れ、地味に痛い。
「小町ちゃん、凄いねェ」
「信じられん」
紅葉さんとばぁちゃんが驚いている。
だって、叩かないと意味なさそうだし?