水泳のお時間
「そう…それじゃあ仕方ない。水泳はしばらく休みにしよう」


だけどわたしからは聞けなくて、何も言い出せずにいたら

しばらくして瀬戸くんが口を開いた。


瀬戸くんの言葉に、わたしはショックを受けてしまう。


しばらく水泳は休み…。


分かってはいたけれど、仕方のない事だけれど

悲しくて、涙がこみ上げてきた。


いやだよ。本当はわたし、瀬戸くんにもっと教えてもらいたい。もっと傍にいたいのに


こんなのイヤ。イヤだよ…!


「その代わり、俺ん家に来れば?」


つい泣きそうになってしまい、とっさに両手で顔を覆うとした瞬間

瀬戸くんがサラリと口を開いた。


その言葉に、わたしは目を開けたまま、その場に固まる。


そしておそるおそる瀬戸くんを見上げてみた。


え?え…?


せ、瀬戸くんの家…?
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