水泳のお時間
「それじゃあ、今度は脚を開いてみようか」

「?あし…?」


瀬戸くんの言葉に、わたしは思わず顔をあげる。


そのまま不安を隠せずにいたら、瀬戸くんはフッと目を細めた。


「そう。つまり開脚」

「か、かいきゃく…」

「その言葉の通りだよ。ほら、早く開いて」

「は、はい…」


そのままグッと足首をつかんだ手に、生理のことがとっさにわたしの頭をよぎった。

だけど、今は指導中で…。


どうしよう。

生理、大丈夫かな…


だけどそんなこと、口に出せるはずもなくて。

瀬戸くんに促されるまま、わたしはおそるおそる両脚を左右に開いた。
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