君との恋の可能性
「あっ…奈々ー!」


「え?」


奈々って誰?


え?


…拓也の彼女?なんだろう。


この会いたくないような、会って事実を確かめたいような…


…あの同じ制服の人のことなのかな?というかその人しかいないよね。


美少女すぎるでしょ!?絶対彼女だよ。


対面したくない。絶対下ろされてしまう。


でも私は今、こいつにおんぶされてるわけで。


明らかに拓也の足はその奈々というやらの美少女に向いてるわけで。


「あ!拓也くん!…その子は?」


え、拓也くんとかなんでそんな馴れ馴れ
しいの?…普通なのかな?


…やっぱり彼女なの?


あれ?なんか嫌だ…



むずむずズキズキする。

「愛菜ってゆうんだよ

迷子になってたから


連れて来てやった…」


「そっか…


やっぱり拓也くんは優しいね!」


…やっぱり、か。言い方的に前から仲よかった感じだよね。


「ちっ、ちげーよ!」


「顔真っ赤!


照れちゃって可愛いんだから」


「う、うううるせー!」


…何この入り込めない空気。さっきまで話してた私にはこんな表情見せなかった。


拓也くんの顔さっきよりずっと真っ赤。


なんでこんな痛いの?



そーうか…嫉妬してるんだ。ばかみたい。勝てるわけないのにね…

勝てる?なんでかつ必要があるの?

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