君との恋の可能性
「うっ…ぐぅ...」

「ど、どうして泣いてるの?」


「…こ、この紙...」



「あっ!この紙か…ひどいよねー。篠原さんがこんなんなわけないのに。」


「…なんで?」


ちょっと励まされた。


「篠原さんはもっとやんわりとした性格でしょ?こんなこと言うわけないよ。」

「ゔっー!いいんびょー!」

一気に溢れ出た。嘘だって理解してくれてる人もいるんだなって。


「ほらほら、泣かないで?」


そう言いながら委員長は私にハンカチを差し出してくれた。


「うっ、あいあとー!」


「ありがとー」って普通に言えなかった。すごく嬉しかったんだ。こんなに優しくしてもらえて。


「それじゃ、ばいばい。落ち着いたらね?」


「うん!」


そういって委員長は去って行った。

「ゔぅぅぅ!」


喚きながら私は委員長が貸してくれたハンカチを使おうとした。
その瞬間…


「うぎゃあーーー!」


そのハンカチの中には得体の知れない生物やミミズが…つまってた…
通りで委員長の手震えてるなと思ってたんだ。


「ざい…あくっ…うっ…」


ハンカチを窓から投げ捨て、また声を殺して泣いた。


私は思った。


__私を理解してくれる人なんかいない。
友達も作らない。高校はここからかけはなれた所に行こう。それまで学校は頑張ろう。

そう、自分に言い聞かせた。
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