君との恋の可能性
「おっはよー!」

その声の持ち主は…知らない女の子だった。そりゃそうだ。この学園に知り合いなんかいるはずがない。


「おっ、おはよう」


「篠原愛菜ちゃんだよねー?
噂で聞いてた通りの美少女!」


…美少女、か。本当はブスとか思ってるんだろうな。なんかそう考えると悲しくなってくる。


「私ねー!岩倉美海!
うちら同クラだよ?E組!
いい響き!」


「そ、そうなんだ!やった!」


合わせるしかないよね。それにしてもテンション高い女の子だな。私みたいな全く見知らぬ人に話しかけてくるなんて、珍しい子。


「行こ行こ!」


「えっ!?」


いきなり話しかけてきていきなり引っ張ってくのか…
お人好しなのか常識ない子なのかわかんないや。
そして私はとにかく引っ張れるがまま美海ちゃんに付いていくことしか
……強引に引っ張られて行くことしかできなかった。
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