君との恋の可能性
「私もそう思うー!」


「うちもー!めっちゃ雰囲気が…憧れるー!」


初めてだった。可愛いって女子に褒められるの。あまりにも嬉しすぎて…一粒の雫が私の頬に流れた。



「え!?どうしたの篠原さん!?」



「あ、ごめん嬉しくて…」


嬉しすぎたからなのか。中学の時から逃げ出したくなったからなのか。素直な言葉が出た。…はぁ。変な人だと思われてるよね自分に自惚れてる変な人。


「しの…愛菜ちゃんかわいすぎ!もう、そんな顔されたらもっとほめたくなっちゃうじゃん!」


「女の私も思わずドキッとしちゃった…」


名前はわからないけどきっとクラスの中心にいるであろう女の子達…モデルカナ?って感じの人達にそんなこと言ってもらえるなんて思ってもみなかったから…
下唇を噛み締めて、拳握り締めて…
どうにか涙をこらえようとした。でもむりだった。
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