折れたピアスはあたしたちみたいで。



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(気持ち悪い)


(梨菜と千歳先輩は、なに?

二人は両思いなの?

梨菜はあたしを見下してたの?

親友じゃなかったの?

梨菜に負けてたの?

あたしの先輩は、梨菜に




ト ラ レ タ ?)


そんなことを考えながら、


あたしの足は走っていた。




「お"えっ...」




危機一髪。


角を曲がった女子トイレまであと少しだというのに、吐きそうになる。


角を


曲がった


少しで


曲がる



ーーーーーーーードンッ



「ったあ...」


誰かにあたった。


もうそんなことどうでもいい。


あたしは尻餅をつきながら泣きそうだった。


泣きたい。


「うっ...り...な...ぁ...せっ、ぱ...っ」



ーーーギュ



え?



驚きで涙が止まる。


その人は壊れ物を扱うように


優しく、抱き寄せた。


「ひい...ろ...?」


「...」



む、無視...??


え、え、どうしよう...


テンパっていると、今度は強く抱きしめられた。


「...んでだよ...っ」


「ひ、英雄??」


「俺、梨菜が好きなんだ...」


え ?


「梨菜のこと、好きってことさっき気づいた。」


「ちょ、英雄ってば」


「俺、梨菜が千歳先輩の事好きなの分かってた。」


「え、うそ...梨菜、好きな人いるなんて、言ってない」


「親友の男がすきなんて、言えるかよ」


いえない...


「いつから、気付いてたの...?」


「...最初から。美紅、付と千歳先輩が
つき合った日から...」











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