折れたピアスはあたしたちみたいで。



美紅は鼻歌を歌いながら弁当を食べていた。


俺もその鼻歌を聴かないように耳を閉じたつもりで食べた。


愛しい声を今は聴きたくなかった。


5分後平然とした顔で梨菜は戻ってきた。


「よかったね!」


笑いながら梨菜は美紅に言った。


その笑顔に嘘はなかった。


友情を大切にしようと思ったんだろう。


そんな梨菜がかっこいいと思えた。


だから俺も負けてらんねえと応援した。



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