折れたピアスはあたしたちみたいで。



そんなこと、が、あったんだ...




梨菜は千歳先輩が好き。




裏切られたんじゃなくて、あたしが馬鹿だから気付かなかっただけ、だったんだ...



あたし、どうして梨菜を疑ったの...っ!!



それだけが後悔だった。



「てゆーか英雄、梨菜の事好きになってたんだね」


「まー、いいやつじゃん?」


「あたし...あのカップル潰す」


「え、なに、いきなり!」


「千歳先輩をもう一度、振り向かせる」


「...美紅...俺、応援する。」


「あたしもだよ??英雄を応援するっ」


「え、なんで?」


なんで、って...


「梨菜と英雄がくっつきますよーにって♪」


「なんかそれ、今思えばあのカップルに失礼だな...」


「そんなのしーらないっ♪
あたし、女だし♪」


「男にはちょっとわかんねえや」


「わからなくてもいーいのっ」


「わかったらわかったでその時はなんかこわそうだなー」


「女は怖い生き物よん♪」


「男もだし?」


「え、男って怖いの?」


「男もその時は狼になるしな?」


「英雄だったらいいかも♪」


「っえっ」


「顔まっかっか~♪あたしは、千歳先輩しか受け付けないので安心してくださ~い♪」


「ちょ、びびったじゃねえかよー!」


「ふふふっ...英雄は本当に英雄だよね」


「は?」


「名前のとおりだよ。あたし、多分ここで英雄と見つからなかったら立ち直れてないしこんな決断もできてない。本当の訳も知れてない。」


「なんか、ありがとう、、?」


「あたしが、ありがとうなの。」


「感謝してくれよなーっ♪」


「ほんと、感謝してるから♪」



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