甘い言葉で
お姉さまたちの暴言は、シャワーで汗と共に洗い流してサッパリさせた。
体を拭いて持ってきた着替えを着ていく。
『.........確かに、ボーイッシュですわね。』
濡れた髪を耳にかけてジェルでセットするかのようにまとめた。
自分でいうのもなんだけど、宝塚の男役の人みたいだ。
「あたしはあたし。取り繕う必要なし!」
頬を叩いて気合い入れ。
荷物をまとめてブースを出たら、サチも美幸も待っていてくれた。
「お待たせ。さて、戻りますか?」
来た道を戻りながら他愛もないおしゃべり。
「肝試し、楽しみなのよね」
「美幸は私に引っ付いて歩くんでしょ?」
「......それは言わない約束でしょ?」
「そんな約束してません!」
「イケず!」
「どうとでもおいい!」
「サチと美幸は掛け合いがうまいね。」
「性格、違うのにね」
「私が美幸にコキ使われてるんだよ」
「あ、それひど~い!」