甘い言葉で


「ま、お前の意見も一理あるよな。彼女達のグループに入れてもらうか」


タローと会話しながら然り気無くあゆみちゃんのグループを探してみる。


そんな俺の行動が気になったのか、回りにいる同級生達に腕を絡められた。


「柚希くん。あたし達と一緒に回ってほしいんだけど.........ダメかな?」


はぁ.........
俺、こいつらのこの甘ったるい声苦手なんだよな。女の武器を惜しげもなく使ってくるんだけど.........


俺にその気がないのわかってんのかな?
腕に胸押し当てられても嬉しくねーな。
てか、離してほしいんだけど?


やっぱり、俺にはあゆみちゃん見たいにサッパリ女子が気楽でいいな。
巣の自分でいられるし。
お?そろそろ彼女達が行く番みたいだな。


「悪い、俺......一緒に回りたいヤツが居るんだよね。君達とは一緒にいけない。タローと一緒に行きなよ」


『タロー、あとは頼んだ!』


陽一さんと話しているあゆみちゃんが視界に入ると、俺は急いで彼女達の傍に駆け寄った。


「俺も一緒に行きます!」


俺がそう言うと、俺の声に驚いたあゆみちゃんが振り向いた。
隣にいる2人も驚いてる。


そりゃそうだよな。
全く接点もない......あ、タローが居たか。
兎に角、同級生でもない年上の俺が声掛けたんだもんな。
驚くのは当たり前か。


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