甘い言葉で
ちょいと!ユズくん!
何してくれるのですか?
こんなことは、彼女さんにしてあげなさい!
「あゆみちゃん」
コラッ!
そんな優しい声であたしの名前を呼ばない!
昨日といい、今といい......そんな仕草を続けると、世の女性は勘違いしますよ?
「あゆみちゃん、俺さ......」
「な......なんですか?」
あたしもボチボチ身長高いのに、ユズくんも結構高いんだよね。
また少し抱き寄せられたらユズくんの肩口にあたしの頬が寄せられてます!
『サチ~美幸~ヘルプミー!』
あたし1人、ワタワタ中。
どう反応したらいいですか?
ユズくんも何か言ってよぅ!
あたしの心情など察してもくれないのだろうか......
ユズくんは何も言ってくれません。
が、あたしの頭、ナデナデしてくれてますけど?
「あゆみちゃんの彼氏に申し訳ないね......こんな風に抱き寄せちゃったら......」
そういうなら離してください!
好きな人が居たことはありますが、彼氏がいたことはないのでこんな場合の対処法方知りません!
が、そんなことバレるの恥ずかしいし......
「あーゆみちゃん」
「は、ハイッ!?」
あ.........あたしの声裏返っちゃった。
そーっと顔をあげてユズくんの顔を伺う。