甘い言葉で
「今日帰るけど、楽しかったよね~」
お昼を食べた後、荷物を纏めながらサチが呟いた。
「朝もそうだったけど、お昼もイケメンたちは人気だったよね。私たちは会話する隙すら与えられなかった感じ」
美幸が思い出して身震いすると、サチも大きく頷く。
「確かに!お姉さまって自分が一番だと思っているから『年下が何やってんのよ!』って睨むんだよ。怖い怖い」
あたしはまだ、ユズくんとのこと2人に話してないからなぁ.........
言っとかないと、やっぱり変だよね?
「あ、あのさ......」
荷造りしていた手を止めて、あたしは2人に向き合った。
「なに?改まっちゃって」
「ほんと、なに?お願い事なの?」
サチも美幸も手を休めて聞く体制になってくれた。
「あのさ、実はね。あたし、さ.........」
うわ~いざ伝えるって勇気がいるね.........
2人に緊張するってあり得ない.........