甘い言葉で


「あの、お姉さん。質問いいですか?」


「な、なに?」


ワォ、このお姉さんなにか弱味握られたの?ビクビク感がすごいんだけど......


「あたしが向こうのお姉さまに呼ばれているのは何故ですか?」


「え?そんなの知らないわ。私はあの子達に貴女を呼び越させることだけ言われたから............」


「フム。そうですか......」


まぁ、想定内のお答えですね。
質問を変えないとダメかな?


「あ、私が思うのは......貴女が......」


お?
話してくれるのですか?


「貴女が、あの子達の落としたい男子と仲良くしていたのが腹立つんじゃないの?」


ハイ、来た!


「え?あたし、友達と一緒に居ましたけど?おかしいですね?どこが仲良く見えたのでしょう?」


これは、本当の事だし。
出来るだけユズくんとは一緒にいないよう気を付けてたし。


「何言ってるの。私、見かけたわよ?昨日の朝だったかしら......貴女、柚希くんと一緒に居たでしょ?川から戻ってきたとき、とても仲が良さそうにしていたじゃない。分かりにくかったけど、そこでキスされてたでしょ?」


と、木陰を指差してくれたお姉さん。
マジですか?みてたんですか?
うっわぁ~恥ずかしいッ!
ユズくんのバカたれ~!!



あのとき.........
『朝早いんだし、誰も見てないって...ね?もう一回しよ?あゆみちゃんのこと足りない』
なんて、甘い顔して言いくるめられちゃったんだよね.........反省です。



「あの子達、1年の頃から彼の事追いかけてたから......突然現れた貴女に取られたのが悔しいんじゃないかしら?」


加えて、お姉さんは話をしてくれた。
兎に角、お姉さんのいう通りについて行ったらヤバイのは確実なので......


さて、どうする?あたし。


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