甘い言葉で
ユズくんがゆっくり身体を起こしてあたしと向き合う。
そっと引き寄せられるとあたしの身体はユズくんの胸の中に収まる。
身長差、そんなにないけどユズくんの身体はやっぱり男の身体だよね。男らしくてゴツゴツしてる。
何度抱き締められてもやっぱり照れちゃう。
ハッ!
ユズくんのペースに巻き込まれてる!
ユズくんの腕からなんとか抜け出ようとするが、阻止される。
「ユズくん。あのね、あたし質問があったんだよ?だから......」
ユズくんを見上げて訴えてみても笑顔で返されるだけで......
「あゆみ不足って言いました。くれないなら俺死んじゃう」
あ、拗ね顔になった。
への字口だし、ムカつくほど可愛いんですけど?
............ダメだ、ユズくんペースだ。
何とかして勉強モードに。
なにか対策を練らねば......
「充電したら、教えてあげる」
脳内作戦会議中のあたしをよそに............
なに?取引ですか?
あたしは、あたし......は、どうする?
「い、1回だけだからね?」
受け入れてしまった......
「ん、よろしく」
腰を引き寄せられて、ユズくんの膝の上に座らされる。横向きっていうのもまた恥ずかしい。