甘い言葉で


「ん」


ユズくん、受け入れ体制完璧ですね。
腰に巻き付けられたユズくんの腕が逃げる道を塞がれて、覚悟を決めなさいって言われてる感が半端なくて......


っていうかね、あたしからのキスはじめてですよ?
ソレなのに色っぽいキスって......
受験生を悩ませないでください。


「あーゆみ、そんな顔してると縱皺残るよ?」


眉間に皺寄せて悩んでる顔なんて見えてないはずなのに何故わかる?


「ユズくん.........」


あなた、エスパーですか?
ならば、あたしの緊張もわかってください!


ユズくんの頬をツンツンして時間稼ぎ。
本当は、こんなことしてる暇なんてないんだよ?わかってます?ユズくん!


「もう待てません。」


「は?」


閉じていた目を開いてあたしを凝視するユズくん。
驚いたあたしは何も言えなくて.........


「あゆみは俺のこと好きじゃないの?キスしたくないの?俺だけがあゆみのこと好きなの?」


は?
バカ!ユズくんのバカ!
こんなにも好きだから恥ずかしいんでしょ?
もう、わかってよね!
そして、そんな可愛い目で見つめないでっ!


あたしは、キス.........色っぽいキス.........
で、でき......



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