ヘタレ王子と冷たい姫様。
私は姫様
「姫様、姫様?聞いてらっしゃいますか?」
『……ちゃんと聞いているわ。』
「何ですの、その態度。貴女は一国の姫様ですのよ?その名に恥じない行動、言動をしなさい!」
『……申し訳ありません。お母様。』
「お母様じゃなく、女王様だと、何度言ったら分かるのです!?」
『申し訳ありません女王様!!!』
私はそう叫び、その場を後にした。
後ろから何か聞こえるが、そんなの知ったこっちゃない。
執事が追いかけてくる。
あのクソババァ。こんな老いぼれ執事が私に追いつけると思ってんのか。
私はドレスを着ているが、気にせず全力疾走した。
「お待ちください!姫様。女王様がお呼びで…」
『少し頭を冷やして来ますわ!!!』
私は老いぼれ執事をまいて、離れの屋根に登った。