WiSΗ

今年が
終わるまで
あと2日。

今日は
合宿。

友達のスクールの合宿に
混ぜてもらった。

「あの人とはどうなん?」

「あの人?」

「何とか達弥くんだっけ?」

「え?」

思いもしない言葉。

「全く関係ないよ…。」

忘れてた。

急に思い出す。

それと同時に
鈴村も…。

出てこないで。

「み、美優?」

「あ。ごめん。」

寒い冬。

葉っぱは枯れて
落ちていく。

ほうきのように
なった木は
春には
今とは
全く違う姿になっている。

一生懸命成長して
頑張って
いっぱい葉をつけていく。

あたしは
何なんだろ?

あたしは
冬だって
春だって
変わらない。

いつも
だめだから。

何したってだめだから。

勉強だって
スポーツだって

恋だって…

1つも成長しない。

高校に入れたのも
自分の実力だって
信じてた。

あたしが
頑張ったからだって

それは
ただの
思い込みだった。

もし健人がいなかったら
誘いもこなかったんだ。

だったら
普通レベルの
公立のところに
行かなきゃいけなかったんだ。

やっぱり
あたしは
1人じゃ
なにもできない。

あたしの
いいところなんて
ないから。
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