WiSΗ
今年が始まって
3日目。
次の試合まで
残り3日。
学校が始まるまで
たった5日。
入試まで
あと7日。
もうすぐ
1日が終わる。
短く切った髪に
なれてきた。
美優は長いときより短い今の方がかわいいよ
良介に言われた。
みんなには
成績がのびないから
っていってる。
お父さんの命令。
そういえば
鈴村にいわれたことがあった。
「俺短い方が好きだから髪きれ!」
髪をきって
少し後悔したけど
でも
なんかすっきりした感じで…
だけど
なんだか
学校で鈴村に
会うのが怖い。
「何その髪!きっもー!」
もし言われたら…
そう思うだけで
時間を戻したいって思う。
「美優。」
「うわー!何?」
「驚きすぎだろっ。」
急にお兄ちゃんが
入ってきて
ベットで
ゴロゴロしてた
あたしは
異常に驚いた。
「ノックくらいしてよ。」
「いいじゃん。」
お兄ちゃんは
あたしの隣に
座った。
「ねぇ。お兄ちゃん…」
「ん?」
「美優って言われたくない…。」
「誰に?」
「やっぱり何でもない。」
お兄ちゃんは
言えよーって
肩を揺さぶる。
「後輩…」
「男?」
「うん。」
「美優がいいっていったの?」
「うん。」
「ならなんで?」
お兄ちゃんは
うつむくあたしの
背中を優しく
なでてくれた。
「好きな人に呼んでほしいから…」
「そっか。」
お兄ちゃんが
本当のお兄ちゃんなら
言えてなかったかもしれない。
「けど美優許しちゃったんだろ?」
「うん。」
「同じ学校?」
「違う県の人。」
「ならとりあえず鈴村にはバレないな。」
「へ?」
お兄ちゃん…。
お兄ちゃんが
お兄ちゃんで
本当に良かった。