WiSΗ
「愛してます!」
「…はぁ?」
「愛してる!」
―ブチ
あたしは
電話を切った。
かなりびっくりした。
呼吸が出来なかった。
電話を切ったあと
たくさんの人からメールがきた。
告白されたやろ?
とか…。
気分は有頂天だった。
もう一度かかってきた。
何かいってるけど
聞き取れなかった。
心臓の音が強すぎて。
途中で切れた。
着信拒否をしよう。
ボタンに指を当てた。
力が入らなかった。
もう一度かかってきた。
「ごめん。親がいて。」
「今どこ?」
「家。」
「誰かの声がする。」
「家族だよ。」
「友達だろ?」
「違うよ!」
あたしは
ドキドキがとまらなかった。
「月曜日一緒に帰れる?」
お誘い?
そんなことないよね。
「塾あるから。」
「一緒帰ろ?」
ますますひかれていった。
あたしは幼かった。