WiSΗ

お!
梶みゆがついにキレた?

なんてみんな言ってる。

ずっと前からキレてたよ。

中尾くんは
あたしが近付くにつれ
にやにや度が上がっていく。

「あのさー。中尾くん。」

「は、はい。」

「あまりあたしに関わらないで。」

「…。」

「返事くらいしたらどう?」

「…。」

中尾くんは何もいってこない。

「梶山ー!もうやめとけ!」

そう言われて
ここで終わった。

友達にきくと
涙ぐんでたらしい。

「美優かわいそうだね…。」

「まあね。」

確かにあたしって
かわいそうかも…。

給食をあたしに運ぶのも
中尾くん。

あたし
どんだけすかれてんだろー。

美優が彼氏つくれば
諦めるって。

そう言われても…。

「梶山ー!中尾くんと付き合えば?」

「はぁ!」

わけのわからない話を
してきたのは
鈴村だった。

「梶山にぴったりやん!」

「嘘でも言うなよぉ。」

鈴村に
シャーペンで頭を叩かれ
ばーかなんて言われた。

前から視線を
感じた。

それは
山ちゃんだった。

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