WiSΗ
あたしたちの
チームは無敵。
と言うより
相手チームが
わざと負ける。
確かに強いかもしんない。
けど
みんな怖がってる。
休憩時間。
あたしが
席に座ってると
横に
山ちゃんが座った。
あたしに話しにきたわけじゃない。
あたしの席の斜め後ろの子と話すため。
「山ちゃんは嫉妬せんの?」
―ギク
背中がゾクゾクした。
理由はわからない。
「別にせんよ。」
「なんで?」
「すきだからかな。」
「いつから好きになったん?」
「わかんない。気付けば好きだった。」
あたしは
なんだか
落ち着かなかった。
そして
教室を飛び出した。
だけど
すぐにチャイムがなり
席に戻った。
先生が言っていることが
耳に入らない。
鈴村の方を見ると
真面目に勉強してた。
すると突然
鈴村がこっちを向き
バーカ
って口パクで言った。
あたしも
やり返した。
「4人組にしてやれー」
先生の声が響く。
あたしたちの学校は
学び合いが中心で
いつも班を作る。
その時
ちょっとだけ
席が近くなる。
急に物が飛んできたりする。
その時の
無邪気な笑顔は
とてもかわいくて。
みんな
ここに惚れるのかなって
思った。