ゲームが好きならしましょうよ?
そんなことから僕はずっと勇樹にべったりだった。

遊ぶときも、お昼を食べるときも、

帰るときもずっと勇樹のそばを離れなかった。

勇樹は少しも嫌な顔をせずに僕と一緒にいてくれた。

中学2年生になった僕たちは掃除で

体育館の掃除を任されることになった。

僕と勇樹は体育倉庫を掃除する

ことになったのだが

勇樹はマットに座ってサボっている。

「ねぇ、ゆうくんも手伝ってよ!」

「いやぁ俺はパスするわ。俺がやったところでさらに汚くなるだけだし。」

「そんなのただのいいわけじゃんか!僕先生に言ってきちゃうよ!」

僕が走って体育倉庫から出ようとすると

勇樹は腕を掴み僕を止める。

「お前先生に言うのはタチ悪いぞ?」

そう言い勇樹は体育倉庫のドアを閉めて

僕を出させないようにした。

「もう!ゆうくん。ドア閉めたら暗くて掃除できないよ!電気切れてるんだからさぁ。先生も暗いからドアは開けて掃除しなさいって言ってたじゃん。」

「掃除とかもうしなくてよくねー?めんどいじゃん。それより掃除終わるまでなんかしようぜー。」

「ダメだよ。バレたらおこれちゃうよ?」

「これだけもともと汚ければ1日サボったくらいじゃわかりゃしねぇよ!あと10分も掃除してられっかよ。」

ヒソヒソと二人で話しながら時は過ぎた。

「そんでさ!あいつが俺に言ってくんのよ、俺の女に手だしたな?ってさ!俺爆笑しちゃったよ!」

勇樹のボルテージがあがり声がでかくなる。

するとトコトコと足音が近づいてくる。

足音を聞いた勇樹は、

「やばい、人が来たそっち隠れろ。」と

僕を押して倉庫の奥へと押し込む。

ガラガラと倉庫のドアを開ける音が聞こえ

「せんせー、誰もいないですよー!」

「あれー?瀬谷くんと森園くんがそこの掃除当番なんだけどな?」

「帰っちゃったんじゃないですかー?森園くんいつもふざけてばっかりでろくに掃除とかしないので。」

「んー、仕方ないわね。あとであたしから2人に言っておくから今日の掃除は終わりにしましょう!鍵閉めて点呼するわよー。」

「はーい!」

トコトコと足音が遠くなる。どうやら行ったようだ。

「ふー、危なかった!行ったみたいだぞ!」

「ぷはぁ!く、苦しいよゆうくん!マットに押し付けるなんてひどいよぉ。」

「おう、悪い悪い。でもなんとかなったな。よしさっさと戻ってさっきの話の続きしようぜ!」

と勇樹は立ち上がりドアを開けようとするが

ガチャガチャ。

ガチャガチャガチャガチャ。

「ん?」

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ。

「どうしたの?ゆうくん。」

「あれ、鍵しめられてる…。お、俺たち閉じ込められたかもしんね。」

「え、えー!どうするの!?僕たち出られないの?」















< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop