地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
0頭目:Prologue
―――ある日―――
バイト先の居酒屋で調理の準備をしていると
「朝起きたらサザエになってたの。信じて。」
キッチンの机の上に置かれた
全長20cmくらいのサザエが
「私は同僚なの」
と嘆いていた。
何焼きにするかな。
ぼんやり考えていると
「こ、こんな恥ずかしい顔じゃ表歩けないわ」
なんて言っている。
恥ずかしそうにもじもじしているので
どこが顔だかわからないから大丈夫だと答えると
「そんな気休めはよしてよ。」
なんて、同僚は怒り交じりで答えた。
歩くことすらできないだろうに
日常と同じように
わざわざ、出勤してくるだなんて
この人は働きマンすぎる。
しかし、どうやって電車に乗ったのだろう。
いや、それ以前に、
「サザエの癖に喋ってるって不思議ね。」
何気に思った疑問をぶつけると
「喋ってるんじゃないのよ。足をうまく鳴らして喋っているように見せかけてるだけ。それに、『癖に』って何よ。『癖に』って失礼じゃない?アナタ、失礼じゃない?」
なんて答える。
足を鳴らして会話するだなんて、何気にすげぇ。
よくよく考えてみるとセンパイって、もともと器用な人だったっけ。
調理もうまかったし。
サザエになってもやるもんだ。
そう思いながら、コレをひばさみでつまみ
焼き網の上にのせ、あぶってみた。
正直な話、
とてもおいしそうな匂いがした。
バイト先の居酒屋で調理の準備をしていると
「朝起きたらサザエになってたの。信じて。」
キッチンの机の上に置かれた
全長20cmくらいのサザエが
「私は同僚なの」
と嘆いていた。
何焼きにするかな。
ぼんやり考えていると
「こ、こんな恥ずかしい顔じゃ表歩けないわ」
なんて言っている。
恥ずかしそうにもじもじしているので
どこが顔だかわからないから大丈夫だと答えると
「そんな気休めはよしてよ。」
なんて、同僚は怒り交じりで答えた。
歩くことすらできないだろうに
日常と同じように
わざわざ、出勤してくるだなんて
この人は働きマンすぎる。
しかし、どうやって電車に乗ったのだろう。
いや、それ以前に、
「サザエの癖に喋ってるって不思議ね。」
何気に思った疑問をぶつけると
「喋ってるんじゃないのよ。足をうまく鳴らして喋っているように見せかけてるだけ。それに、『癖に』って何よ。『癖に』って失礼じゃない?アナタ、失礼じゃない?」
なんて答える。
足を鳴らして会話するだなんて、何気にすげぇ。
よくよく考えてみるとセンパイって、もともと器用な人だったっけ。
調理もうまかったし。
サザエになってもやるもんだ。
そう思いながら、コレをひばさみでつまみ
焼き網の上にのせ、あぶってみた。
正直な話、
とてもおいしそうな匂いがした。
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