地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
「終わったな…。」
時計を見て、宇崎が言った。
「絵里、これで俺バイト上がりだけど一緒に帰るか?」
「じゃあ、外で待ってるよ。」
そう言い、店を出ると、すぐに私は自転車に向かった。
自転車に乗ろうとすると、足元にヤツの右耳が落ちていた。
「…………。」
「絵里、お待たせ。」
宇崎がやってきて私の隣に並ぶ。
私は、黙ってそれを宇崎のカバンの中にそっと入れた。
「いやぁ、世の中って不思議だよなぁ~。あんな生き物がいるのか!」
宇崎は気が付かない。カバンに耳が入っていることを。
…さぁて、帰るか…。
長いお使いだった。