地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
6頭目:少し、もらったんだ。
―――
それは、夏の終わりを告げる雲が訪れる季節のことだった。
気温が高く、お金があり、もう30日ほど夏休みがあれば
海へ遊びに行けるのではないかという淡い夢を抱いてしまう今日この頃、
空は私の気持ちと同様にしくしくと泣いていた。
雨の日はバス通学。
なかなか来ないなぁって思いながら
バス停でいつものようにアイスを食べているとき
それはやってきた。
―――
「あのさ、宇崎…。」
「なんだよ。絵里?」
「今から乗るバスにはトイレはついるかな?」
「絵里、路線バスにはついてない。」
と、冷たく言い放つ宇崎。
「なんで、そんなことわかるのさ。もしかしたらついてるかもしれないでしょ?」
「路線バスにトイレなんて必要ないからな。」
宇崎は私の方を見ずに今まさに来ようとしているバスを眺めながら答えた。
「宇崎。」
「…なんだよ。」
「あのバス、チェンジ!」
「無理。」
私がおなか痛いって訴えてるのに心配するそぶりすら見せないなんて。
「宇崎って、冷た~い。」
「お前が食った俺のアイスよりは温かいさ。」
ぐぅ。
おなかが…限界だぁ…。
それは、夏の終わりを告げる雲が訪れる季節のことだった。
気温が高く、お金があり、もう30日ほど夏休みがあれば
海へ遊びに行けるのではないかという淡い夢を抱いてしまう今日この頃、
空は私の気持ちと同様にしくしくと泣いていた。
雨の日はバス通学。
なかなか来ないなぁって思いながら
バス停でいつものようにアイスを食べているとき
それはやってきた。
―――
「あのさ、宇崎…。」
「なんだよ。絵里?」
「今から乗るバスにはトイレはついるかな?」
「絵里、路線バスにはついてない。」
と、冷たく言い放つ宇崎。
「なんで、そんなことわかるのさ。もしかしたらついてるかもしれないでしょ?」
「路線バスにトイレなんて必要ないからな。」
宇崎は私の方を見ずに今まさに来ようとしているバスを眺めながら答えた。
「宇崎。」
「…なんだよ。」
「あのバス、チェンジ!」
「無理。」
私がおなか痛いって訴えてるのに心配するそぶりすら見せないなんて。
「宇崎って、冷た~い。」
「お前が食った俺のアイスよりは温かいさ。」
ぐぅ。
おなかが…限界だぁ…。