地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
「わかった。わかった。次のバスまで待っててやるからトイレに行ってこいよ。」




そう宇崎が折れると




「かたじけない!」




などと言いながら私はトイレに向かった。




「俺、いつもの銀のコンビニで待ってるからな」




宇崎が去り際にそんなことを言っていたが、




「グゥゥ…」




今の私は例えるなら痛みに耐える貧乏侍。
忍び忍ばれ、苦痛にも耐えながらも生き延びるジャパンの心。




腹を抱え苦しみに耐えながら、
一歩一歩と着実に前に進むのでいっぱいいっぱいだった。




途中でやってくる風は私の尻を容赦なく刺激する。
だが、しかし、私は侍。



途中で困った人がいると私は立ち止まり




額に汗かきながらもにっこりと、見守るそぶりすら見せる。




いつだって心は錦。



いや、これは人類のプライドを守る戦いだ。



文化人は常に美しくなければ。




そうこう言っている間に私はトイレに到着した。



私は無事、お尻とプライドを守ることができたわけだ。



しかし、事件はこれで終わりではなかった。
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