地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
私が待合室に戻ると、
あの老人河童はまだ、同じ席に座っていた。

何やら天井の方を見て


「べ!べ!」


と、指さし訴えている。



私が診察を受けている間、ずっとここにいたのだろうか?


天井にはエアコンが設置されていて
吹き出しからはさわやかな風が彼の方へ流れていた。


ハァ…。


私はため息をついた。



彼が何を言いたいのかわかったから。



私は今度こそ実行しようと思った。



こういうのは関わらないほうが良いと。



ここは病院だし誰かが助けてくれる。



そのまま、コイツを通り過ぎようかと思った瞬間



コイツと目が合った。
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