地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
「他にいないのか?」
残念ながら、他に行く当てもない。
というか宇崎なら喜んで飼ってくれると思っていたのに。
「もといた場所に返して来いよ。」
口を曲げながら宇崎は、そう言った。
「はぁ、私は幻滅したぞ。まさかお前が捨ててこいと言うなんて。」
私はため息をついた。
「私はお前(の弁当)が好きだったのに。」
ぎょっとする宇崎。
「ななな、なんだよ。」
ちょっとそわそわしてるし。
「この猫の名前は『ウザキ』にした。だから、飼え。」
「どこの世界に畜生に自分の名前を付ける飼い主がいるんだよ。」
畜生って言うな。畜生ッて。
「何を言ってるんだ。ウサギと一文字違いで可愛いじゃないか。」
「2文字だよ。バカヤロウ。」
「みぁ~」
嫌なものは仕方がないか。
猫をその辺に置き、私はカバンの中を掃除しようかと毛を少し取り出した。