地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆



「宇崎ってバカだよね。」



「うるさいな。」



談笑する私達の背後には服をはぎ取られたサンタをはじめ
4体のサンタが静かに横たわっている。



「本当にバカだよ。」



そう言いながら左手で宇崎のおでこをはじいた。



「痛てえよ。何すんだ。」



「別に。」



「『別に』ってなんだよ。」



私は笑っていた。



宇崎も笑っている。



宇崎の着ている赤い服には


『今日はやさしくしてください』


と書かれていた。


その横で、最初に火をつけた薪は静かに燃え尽きようとしていた。


「あれ?2体足りなくない?」


それからしばらくして、宇崎は
フォォォォォと叫んでいた。
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