地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
私が真剣に悩んでいると、



いつものように右手に弁当袋を携えた天パの宇崎が私の目の前にやってきた。



私に見せるようにその包みを開き、私の前の席に弁当箱を置いた。



「絵里、ワリィけど手を洗ってくるからちょっと待っててくれ。」



そう言い、洗面所の方へと向かって行く。



宇崎の天パはいつ見ても鳥の巣みたいだった。



ふさふさと上下に運動する。



後ろから見ても前から見ても飽きることがない。



彼を見送った後私は宇崎を待つことにした。



その間、左手で一本しかない箸をくるくると回して遊んでいると



ふと、私は宇崎の弁当箱の上に置いてある箸箱に気がついた。



「宇崎だし、ま、いっか。」



私は、宇崎から箸を一本だけ借りることにした。



箸は2本あるんだから大丈夫。
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