地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
しばらく黙り込んだ後、



宇崎は私に聞こえないくらいの小さな声で



「母さん、マジかー」



と呟いた。



それから頭を上げ、天井に向かったかと思ったら



「母さん、マジかー」



もう一度だけ言った。




私はというと、宇崎の頭をじっと見ていた。




宇崎の頭は不思議なくらいの天パだ。




何食ったらこんなになるんだろうな?そう考えていた瞬間コイツと目が合った。



そして、彼は目が合った私を二度見した。



いや、正確には私の右手。



コイツは一言もしゃべらないが私にはわかる。



視線は私の手に向いていた。



私を恨めしそうに見ている視線は彼が言いたい言葉のすべてを含んでいる。



『間違いない。』



と、確信したのだろう。



それは、彼の目の前にいる女子の持つ箸の大きさや色が違うということからも容易に推理できることだ。
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