地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆



「あっ!!」



子どものヤツ、なんか見つけたらしい。




「ダーツだ!!」




近くに落ちていたダーツを見つけた。



おそらく、昨日のヤンキーたちが置いてってゴミ…。



まぁ、子どもが欲しがるんだから再利用されてていいよな~。




「ねぇ~ママ~、ダーツ投げていい?」




「ダーツなら、いいわよ~」




そう言うと、子どもはダーツを投げ始めた。



…もぐ次郎に。




「えいっ!!」




はじめは肩に当たった。




「くそ~外れた!もう一回!!えいっ!!」



次はお腹に当たる。



何度も何度も繰り返す子ども。




「あの子ども…なんてことしやがる。」



もぐ次郎がかわいそすぎる。



失敗した。



殴られずにすんではいるがこれでは
いつ顔に当たるかもしれないという恐怖におびえなくてはいけない。



「次は赤の的に当てるぞ~」




それ、鼻。



上に曲がってるけど鼻ね。




「えいっ!!」




何度も顔には当たるのだが、刺さらずに落っこちる。



「いい加減行くわよ~」




「は~いママ~」



しかし、もぐ次郎のヤツこれだけされても怒らないんてなんて大人なんだ。




「お前なんてば~~~か。」



子どもはなぜか捨て台詞を言い去って行った。



予定通り募金なし。




母の財布のひもは固い。



せめて、ばんそうこう代ぐらい払え!!…って思うのは私だけだろうか。
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