地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
宇崎の身長は180cm位。
その身長を生かしてか4月から遊園地で着ぐるみ係バイトを始めた。



今までで最もつらかった経験は背中のチャックに瞬間接着剤を塗られたことらしい。



トイレに行きたいときに発覚し危なかったと先月熱弁していた。



犯人はそこそこ見当がついているらしく、それ以来私に付きまとっている。



全く、失礼な男だ。



そんな彼が言葉にならない言葉で私に問いかける。



「絵里。お前。それ。俺の。…?」



その鼻の先端からは1つほど、大きな鼻毛が出ているのが見えた。



「ちょっと借りた。」



「お前・・・」



言葉に詰まる宇崎。
しばらく発声を待っていると興奮した様子で言った。



「俺、箸一本なんだけど…?」
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