地底人、拾っちゃいました☆だから私は彼を地下に埋めてあげるんです☆
「じゃあなもぐ次郎!元気でな。」
そう言いながら、ダンボール箱を穴の中に投げ入れた。
「うげっ!!」
暗くてよく見えないが、なんか聞こえた様な気がする。
…分かった。
地底人のお礼だ!
私はこれだけ頑張ったんだからな!!
それから、スコップで穴を埋めた。
土をかけながら気が付いた。
穴を2mくらい掘ったはずなのに
もぐ次郎の入ったダンボールは地上ギリギリにある。
う~ん?誰か下にいるのか?
いや、きっと地底人の魔力かなんだろう。
地上では力が出なかったもぐ次郎も
きっと地中では自由自在なんだ!!
そして…無事、穴埋め完了。
地底人のもぐ次郎は無事に帰れることだろう。
私はほっと一息をついた。
ここには
地底人との友好の証である『スコップ』と
この送り届けるために使用したマシン『リアカー』がある。
私達の友情の証である『ハシゴ』
それらをここに置き、思い出とすることに決めた。
そう、別れって奴は引きずっちゃいけない。