愛してると囁いて【短編】
「へえ、歌音好きな人いるんだ〜」


「え?!」



途端に歌音の頬が赤く染まる。


あ〜…なんかイラっときた。

超ムカつくわ。テンション萎えるし。



「な、なんでわかったの!じゃ、じゃあその人までわかっちゃった…?」



恐る恐る聞く歌音にまたもやイラッとする。

あ〜、今の俺かなりふて腐れてるな。



「ん〜…田原大樹とか?」



田原大樹とは学年でもまあまあモテる爽やか系イケメンとかいうやつだ。

噂では、この歌音が好きとかなんとか…



「田原くん…?なんでそこで田原くんが出てくるの?」



あ、田原残念。

見込みはなさそうだ。ドンマイ。



「いや…テキトー。ん〜…他には…大松とか…?」



ないと思うが、なんとなく言ってみた。

つかなんかさっきから大松の登場多いな。更にムカつくわ。



「な、なんでそこで大松先生が出て来るの?!ないないっ!!」



あ、やっぱり全否定。

大松、残念!!


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