愛してると囁いて【短編】
「な、何をするんだ…?」
「うふふー!あたしね、今度デジモンの映画みたいの」
また、デジモンかよ…
しかも古いよデジモン…
まだポケモンの方がいいって歌音。考え直せよ歌音。
「………それで、何?」
「えっとー…今度映画一緒に行こ!かつ君のおごりでね!!」
思いがけないバツゲームに俺は目をパチクリさせた。
なんだそれ。デートか?
別に、俺にとってはバツゲームでもなんでもないんだけど。
「本当は美代ちゃんと見に行こうって約束してたんだけど、なんか予定入っちゃったらしいから行く人いなくて…」
そりゃ、入っちゃったじゃなくて入れちゃったの間違いだろ。
俺が美代ちゃんの立場なら無理矢理でも用事つくって断るな。
美代ちゃんご苦労様。
「それさぁ…俺じゃなくて、その好きな奴誘えば…?」
「…………え…?」
俺の提案に何故か歌音は顔を曇らせた。
なんだよその顔。まだムンクの方がいいよ。
「……まだわかんないの?」
「……?」
歌音の表情が真剣になった。
何故このタイミングで真顔?
ここって真剣な場?違くね?
……すると、だんだんと歌音のその表情が怒りに変わっていくのがわかった。
あれ、すげぇ怒ってる気がする。顔も林檎ちゃんみたいだし。
「――…もういいよっ!ばか!!」
ベンチから立ち上がり、俺を怒鳴り付けた。
眉間には深いシワが刻まれ、怒っているはずなのに大きな瞳は悲しみを帯びていた。
俺はわけがわからず、クエスチョンマークを辺りに飛ばす。
「ば…ばかって…」
「なんでわかんないの!馬鹿だよ馬鹿!!」
「馬鹿連呼すんなっ!」
「うふふー!あたしね、今度デジモンの映画みたいの」
また、デジモンかよ…
しかも古いよデジモン…
まだポケモンの方がいいって歌音。考え直せよ歌音。
「………それで、何?」
「えっとー…今度映画一緒に行こ!かつ君のおごりでね!!」
思いがけないバツゲームに俺は目をパチクリさせた。
なんだそれ。デートか?
別に、俺にとってはバツゲームでもなんでもないんだけど。
「本当は美代ちゃんと見に行こうって約束してたんだけど、なんか予定入っちゃったらしいから行く人いなくて…」
そりゃ、入っちゃったじゃなくて入れちゃったの間違いだろ。
俺が美代ちゃんの立場なら無理矢理でも用事つくって断るな。
美代ちゃんご苦労様。
「それさぁ…俺じゃなくて、その好きな奴誘えば…?」
「…………え…?」
俺の提案に何故か歌音は顔を曇らせた。
なんだよその顔。まだムンクの方がいいよ。
「……まだわかんないの?」
「……?」
歌音の表情が真剣になった。
何故このタイミングで真顔?
ここって真剣な場?違くね?
……すると、だんだんと歌音のその表情が怒りに変わっていくのがわかった。
あれ、すげぇ怒ってる気がする。顔も林檎ちゃんみたいだし。
「――…もういいよっ!ばか!!」
ベンチから立ち上がり、俺を怒鳴り付けた。
眉間には深いシワが刻まれ、怒っているはずなのに大きな瞳は悲しみを帯びていた。
俺はわけがわからず、クエスチョンマークを辺りに飛ばす。
「ば…ばかって…」
「なんでわかんないの!馬鹿だよ馬鹿!!」
「馬鹿連呼すんなっ!」