月猫ー闇に輝く少女ー
こんなことがあって、俺は女が嫌いになった。

簡単に裏切り、自分のことしか考えていない女がな。

単純な話だろ?


『これが俺の過去。』

こいつも同情するのか?

「へー。」

「………………。」

俺はきっとすごく驚いてる顔をしてる。

「なにその顔。
 僕は同情嫌い。
 苦しみがわかるのは本人だけ。
 わからない他人に同情されるの嫌   い。
 同情してほしいの?」

『………いゃだ』

俺の目から涙がでた。
今まで、人の前で泣かなかったのに。
俺は涙を止めようとした

「話してくれて、ありがと。
 けど、辛い時は泣いていい。
 今まで、我慢してきたんでしょ?」

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